皆様あけましておめでとうございます。
日馬振を代表し、一言ご挨拶申し上げます。
本日は平成27年賀詞交歓会を催しましたところ、農水省競馬監督課課長補佐の俵積田様、JRA副理事長の井出様、地全協理事長の浮田様、JOA委員長の庄野様、特別区副管理者の塚田様はじめ、関係団体幹部役員皆様に多数ご出席を賜り、誠にありがとうございます。
昨年を振り返りますと、広島の土砂災害や御岳山の噴火など自然災害で犠牲者が出る悲しい出来事もございましたが、日本人の世界での活躍が目覚ましい1年でもありました。3名の教授が青色発光ダイオードの開発によりノーベル物理学賞を受賞し、アスリートではテニス全米オープン準優勝の錦織選手、フィギュアスケートの羽生選手、スキージャンプの葛西選手、高梨選手など、私たちにたくさんの夢と感動を与えてくれました。
さて、私たち競馬界はどうだったでしょうか。アベノミクス効果でやや日本経済も持ち直してきましたが、昨年の年末ジャンボ宝くじは160億円減少、パチンコ大手マルハンも推定820億強の減収となり、ギャンブル系が大幅に売上を減少させる中、中央競馬会は3年連続の増収となっておりますことは、後藤理事長はじめ幹部皆様のご努力の賜物と敬意を表しますとともにお喜び申し上げます。
昨年の地方競馬は12年ぶりにJBCを盛岡で開催し、皆様のおかげで盛大に執り行うことができました。まさに震災からの復興を強く印象付けました。4月から12月までの売得金は全体で対前年比107%と健闘しております。これは中央競馬のIPAT効果はもちろんですが、日馬振が発足以来取り組んでまいりました新馬導入施策もその一因であり、農水省・地全協がその事業を継続していただいていることにこの場を借りまして感謝申し上げます。
今年は戦後70年ですが、地方競馬は戦後日本の復興を目的とし、財政面でも大きな役割を果たしてまいりました。その節目の年の地方競馬は、6月に始まる船橋ナイターや大井競馬場改修工事による新スタンドでのJBC実施などで売上面でも期待の持てる1年であります。日馬振も設立5年の若い団体ではございますが、関係皆様のご支援を頂戴しながら、地方競馬発展のため前進してまいる所存でございます。本年も昨年に引き続きましてどうぞよろしくお願い申し上げます。
最後に、本日は粗酒粗肴ではございますが、お時間の許す限りご歓談くださいますようお願い申し上げ、またご出席皆様のご健勝と競馬界の発展を祈念し、新年の挨拶といたします。本日は誠にありがとうございました。
平成24年度からの回復基調というのが継続しておりまして、各主催者様から発表される報道内容などを見ましても何年かぶりの黒字になった、あるいは競馬事業自体の継続が決定した、累積赤字が解消した、こういった喜ばしいニュースが多く聞かれました。これは中央と地方、あるいは地方間の連携の効果が数字として表れてきた結果ではないかと思います。関係者の皆さまのこれまでのご尽力に敬意を表したいと思います。地方競馬にやっと春の兆しが見えてまいりましたことを皆さまと一緒にお喜び申し上げたいと思います。
今年はこの回復基調をさらに確固たるものにして、売り上げをますます伸ばしていかなければならない、そういった年になることを期待しておりますけれども、これまで中央と地方の連携、あるいは地方間の連携ということで発売チャンネルを増やして、それで売り上げを伸ばしてきたことを考えますと、ほぼ発売チャンネルについては手を打てるところはいろいろ手を尽くしてきた状況にありますので、地方競馬の馬券を買っていただいた方にも引き続き買っていただく、あるいはまだ地方競馬の馬券をお買い求めいただいていない方にも是非地方競馬の馬券を買っていただく、こういった努力をしていくことが必要ではないかと思っております。
加えて、今後はネット上の世界だけではなく、いわゆるリアルの世界と言いますか、現実の世界においても、それぞれの地方競馬が愛される存在であるための魅力発信というのが必要ではないかと思っております。それぞれの競馬場の個性を磨きあげていくことによって、それぞれの地方競馬場が末永く愛される存在であり続けるのではないかと期待しております。
また、課題という面では昨年売り上げ好調というムードの中にあって、公正確保上の問題事案であるとか、発売システムトラブル、こういったものも多く聞かれた年でもありました。こういったものはせっかくの回復傾向の芽を摘む大きなリスクとなるものであります。是非皆さまで危機感を共有していただきまして、連携協調のもとで取り組んでいただければと思います。とりわけ馬主の皆さまにおかれましては、売り上げは伸びてきましたけれども、まだまだ予断を許さない状況にご理解をいただきまして、引き続きご支援を賜わればと思っております。
平成23年にJRAに参りました年に地方競馬場を全場回らせていただきました。足繁くその後も通っておりますので、またそれぞれのご地元で顔を合わせることもあると思いますのでよろしくお願いしたいと思います。
さて、JRAは昨年創立60周年、しかも午年ということで色々な形でお客様に喜んでいただくような仕掛けをいたしました。ダービーと有馬記念を中心に新宿を競馬一色で染めてみたり、競馬場にお越しいただくインセンティブをいろいろ考えたりしましたが、結果前年を上回る売得金を上げることが出来まして、ようやく東日本大震災前の平成22年の水準に復帰をいたしました。これに気を許すことなく今年も有馬記念が60回目であるとか、京都競馬場が90周年とか、新潟競馬場が50周年とか、色々な話題作りをしながら是非新しい競馬ファンを増やしていきたいと思っているところでございます。
また地方競馬におきましても、まだ年度途中ではございますが、かなり好調と伺っております。地方競馬と中央競馬の相互発売の効果というのもかなり大きかったと思いますが、地方競馬関係者のご努力の賜物だと思っております。今後も中央、地方それぞれの立場がございますが、しっかり連携協調して、トータルとして日本の競馬を広く国民に愛されるように多くの方が参加していただけるように努力をしていきたいと思っておりますので、また色々な機会でご協力を賜りたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
大井競馬もおかげさまで3年続けて対前年を上回るという状況にあります。これはひとえにJRAとの連携によりまして、その他のこともございますが、販売チャンネルが増えたことによるものと思っております。しかし、残念ながら地方競馬が厳しいときに比べて、われわれの商品である競馬の質が本当に上がっているかというと心許ないというのが正直なところです。大井ではこうした好調な時にこそ、来年度は不採算日を削って効率化を図りつつ、競馬の質を上げること、施設の改善をすること、お客さまへのサービス向上を図ること、こうしたことが大事だろうと思っております。本年スタンドの改修も行っておりまして、11月3日にはスタイリッシュで大井らしいお客さまに楽しんでいただけるスタンドが完成し、JBCを華やかに出来たらと思っております。
さらに、サービス向上ということで言えば、われわれ主催者だけではなくすべて大井に携わっている人間がオール大井ということでお客さまのおもてなしを向上しようということで、そういう取り組みもしております。しかし、何にも増してお客さまにアピールするのはスターホースの出現、強い馬づくり、これに尽きると思っております。これにつきましては、主催者、厩舎関係者ももちろん努力いたしますけれども、本当に馬主の方の力が大きく、是非良い馬を入れていただきたいと思います。われわれも、皆さま方が良い馬を入れられる環境整備に努めていかなければならないのは当然だと思っておりますので、これは最大限努力してまいります。是非強い馬づくりということにつきまして、これまでも十分ご尽力いただいておりますが、これまで以上にお力添えをいただきまして、主催者、厩舎関係者共々、強い馬を作っていきたいと新年早々改めて思っておりますので、よろしくお願いいたします。